取った! Motorcycle License

 

いよいよ実技講習です。

Music City Mall Lewisville、名前の通りモール中央に大きなステージが設けられ、各所で生演奏が行われている、そんな個性的な商業施設の一角にLone Star Bikersは在りました。

予定時刻の5分ほど前に到着すると、既に4名ほど参加者が待機していました。僕が席についてほどなく残りの3名も揃いました。

あれだけメールで「遅刻するな」と脅されていたので、全員が定刻通りに到着したようです。

提出書類や身分証明書の確認をして、その後に簡単な自己紹介がありました。

 

メンバー構成はこのような感じでした。

・イタリア出身の陽気な兄弟

・紅一点の浅黒い肌の女性

・ワイルドな白人男の2人組

・太めの黒人男性

・寡黙で長身細身の若い白人青年

そこに加わる日本人の幸。

参加者は全員で8人でした。

 

教官のフッカー氏が挨拶を始めます。

フッカーという名字はなかなかパンチがあります。英語のスラングで売春婦という意味があるからです。

見かけは太ったスキンヘッドの男性なので、売春婦という名前との不釣り合い加減が面白いです。

生徒の雰囲気を察したのか、フッカー氏は次のように続けます。

「フッカーて名前に驚いていたらダメだよ。僕の妻の名前はね、リースっていうんだからね」

クスクス笑い声が起こる教室。リースフッカーという名前は売春婦を貸し出すという意味になるからです

さらにフッカー氏は続けます。

「ちなみに僕は再婚でね。前の妻の名前はゲイって言ったんだよ」

HAHAHAという談笑に包まれた教室。

こんな陽気な雰囲気で授業は始まりました。

 

教室で簡単な講習を終えて、

実技に必要な装備を持って屋外へ出ます。装備の他に水や軽食。電話や財布も一応持っておいた方が良いです。お昼休憩で財布や電話がないと困りますよね。教室には鍵がかけられているので入れません。

 

さて、

屋外(レンジというらしいです)に出ると早速実技の講習が始まりました。

目の前に並べられたバイク。誇らしいことに、6台が日本製でした。

最近アメリカで日本製の商品を見ることは段々と減っています。一番見かけるのは車やバイクでしょう。しかしその車も脱炭素政策の影響で、日本車の影響力は下降すると思われます。

家電も日本製はあまり見かけません。住宅設備の温水器などは日本製が強いようです。こういった設備の方面から攻めたらいいのかな、なんて思いを巡らせました。

 

さて、

思い思いのバイクに跨る参加者。

僕はSUZUKIのバイクを選択しました。

新品のライダー装備を身に纏って、ぎこちなくバイクに跨ります。

 

授業の内容はこんな感じでした。

・初日のレッスンは8種類程度。

・最初の7種類が屋外で、8種類目は教室に戻ってのペーパーテスト。

・レッスンを4種類終えた程度で昼食休憩。

・二日目のレッスンは6種類程度。

・最後に試験があり、無事に合格すると修了証書を貰えます。

・試験の合格率は9割程度と後ほど教えてくれました。

 

最初はエンジンのかけ方に始まり、ギアをニュートラルにした状態で両足での操作、次に一速にして半クラッチで前進など、段階的に丁寧に進めていきます。

難点だったのがS字カーブです。

なぜか右カーブがめっちゃ下手なのです!ハンドルを切ると倒れそうな感覚になり、曲がり切れず減速して止まってしまうことがありました。

レース経験のある友人に話を聞きました。

「人はそれぞれカーブには苦手な方向があるんだよ。僕も苦手な方向があって、若いときはそればっかり練習していたよ」

そういえば、スケボーでも左カーブより右カーブが苦手です。僕の友達は左カーブが苦手と言っています。おそらくスノーボードも同様の傾向があるでしょう。

ポーカーをずっとやっていて、一つのことをずっと究めていくような勉強法をばかりやっていましたが、いろいろな種目を通して同じような経験をすると、似通った欠点に気づきます。そもそもの体のバランスに偏りがあったりするんでしょうね。こういう学習方法はとても大切だなと深く思いました。

また、

最近は苦手な物は放っておいて得意な物をやればいい、という風潮ですが、僕は苦手な物にしっかり向き合うことも大切だと思います。特異な尖った技術を習得しても、発揮できる場所もまた尖った場面に限られ、結果大きな転換期にはニーズ自体がなくなってしまうことがあります。苦手なことであっても、基礎的なことは疎かにしない方が良いなと思いました。

 

バイクの講習は、S字カーブ以外はなんとか問題なく進めれました。昔原付に乗っていた経験が少しは活きたのかもしれません。

初日の難関はペーパーテストだったかもです。これもなんとか8割くらいの正答率で終えました。フッカー氏に間違えたところを丁寧に解説して頂きました。

 

さて、

2日目にもなると、参加者同士だんだん仲良くなってきますよね。

陽気な白人男性二人組が、この日はみんなのためにドーナツを2箱も買ってきてくれました。こういう差し入れが教習で生徒同士であるのは面白いですね。フッカー氏も頬張っています。

また、

イタリア兄弟の弟の方がSuperdryのジャケットを着ていて、一方の肩に日本国旗のワッペンが貼り付けてありました。これがきっかけで話すように。

「これね、反対側はイギリスの国旗だったんだ。でも、無くしてしまった。イギリスは好きじゃないから別にいいんだよ笑」なんて話をしてくれました。

兄の方とはもっと仲良くなりました。

二人とも元々はイタリア出身ですが、サンフランシスコに15年ほど住んでいて、最近テキサスへ引っ越してきたようです。僕はロサンゼルスですが、同じカリフォルニアから引っ越してきたので親近感が湧きました。

彼ら兄弟はサンフランシスコで人気のイタリア料理屋を家族で営んでいたのですが、現在移転準備中で、近々こちらでオープンするんだよと楽しそうに語っていました。

「親父がバイク狂で。親父のドゥカティを乗りたいんだよ。でも、デカいから乗れるか心配だよ」なんて語ってくれました。

僕は、

「じゃあ免許を取ったらみんなでレストランにバイクで集合しないか?まだ開店していないから、バイクを買って練習する時間もある。バイク好きの親父は、色々なバイクが並んでやって来たら喜ぶだろう。団体客は開店祝いにもなるしな」と提案しました。それはいいなと盛り上がりました。実現する日が来るのか? 楽しみです。

 

他にも印象的だったことが1点。

フッカー氏がみんなに「何の仕事をしてるんだい?」と聞いた時のことでした。僕は最近はポーカーは趣味でPLO(手札が4枚のポーカー)を打つくらいなので、仕事を聞かれたら「輸出業の会社を営んでます」と答えるようにしています。

それぞれが自分の仕事を語っていく中、寡黙で長身細身の若い白人青年の番になりました。

彼が「僕は軍人です」というと、今までの砕けた雰囲気から、みんな一瞬で真面目なピリっとした雰囲気になりました。そして、各々が敬意を表しました。国のために体を張っている若者に、きちんと誠意を示せる。思えば当然のことですが、この光景が新鮮で印象的でした。カリフォルニアではこういう雰囲気にならないと思います。

フッカー氏が不在の休憩中に警察車両が敷地に入って来て、何かを尋ねてきたことがありましたが、この青年がテキパキと対応していました。その光景がとても印象に残っています。

 

さて、

最後の卒業実技試験はいささか緊張しましたが、今までやったことの復習と思いやり遂げました。そして、無事にみんな修了証書を得ることができました。イタリアレストランでの再会を期して、連絡先を交換して解散。

 

修了証書をゲットしたので、次はいよいよバイク選びです!

 

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