PLOの分散

前回はNLHの分散という話をしましたが、今回はPLOの分散の話です。
PLOがどれだけ分散するゲームか一緒に見てみましょう。

 

こちらも前回と同じく、

Primedopeという便利なサイトを利用して説明します。
(作ってくれた方ありがとう)

では、行ってみましょう!

 

計算方法

空欄を入力しましょう。
「Standard deviation  in BB / 100」の値以外は、
前回と同じにして比較してみたいと思います。

・Winrate in BB / 100
100ハンドあたり何bbの成績が出るかを入力します。
5bb出たら勝ち組。10bb出たら相当強いよ。
NLHと比較するために今回は10と入力しました。

・Observed winrate in BB / 100 (optional)
未入力でOK。

・Standard deviation  in BB / 100
標準偏差ですね。数字が大きければ大きいほど結果がバラつきます。
NLHのフルリング(9人)で 60-80、6max(6人)で75-120
PLOのフルリング(9人)で 100-140、6max(6人)で120-160くらいです。
今回は140で計算してみました。

・Number of hands to simulate
こちらも前回と同じく 10万ハンドで考えてみました。

全部入力したらCalculateを押しましょう。

 

結果の見方

こちらが結果です。

・左側の目盛りがbb数です

・中心の黒の線がEVです。
10bb/100 の成績を想定しているので、10万ハンドで 10,000 bb勝っていますね。
EVなので全く結果がブレなかった場合の数字です。
こちらはNLHと同じですね。

・黄緑の線で囲まれたラインが、70%の確率で結果はこの間に収まりますよ、ってやつですね。10万ハンド打って、70%の確率で 5,000 bb~ 14,500 bb 勝つということです。
NLHの場合は 7,000 bb~ 12,500 bb 勝つという結果だったので、PLOの方がNLHよりも結果のバラツキが大きいことが分かりますね。

・濃い緑の線で囲まれたラインが、95%の確率で結果はこの間に収まりますよ、ってやつですね。10万ハンド打って、95%の確率で 1,000 bb~ 18,000 bb 勝つということです。
NLHの場合は 3,700 bb~ 16,000 bb 勝つという結果でした。

・水色で書かれたラインが、一番ベストな結果が出た時の数字です。22,500bb勝ちまで可能性がありますね。NLHの時は20,000 bb 勝ちまでの可能性でした。

・赤茶色で書かれたラインが、一番最悪な結果が出た時の数字です。-2,500bbですね。NLHの場合は-2,000 bb でした。

 

詳しい数字を見ていきます。

・Probability of loss after 100000 hands
10万ハンド打っても1.1949%の可能性で負け越すようです。NLHの場合は、0.0783%でした。

・Minimum bankroll for less than 5% risk of ruin
これは破産確率を5%以下にするためには、最低2936 BB持ってないといけませんよ、という意味です。100bbでプレイするとしたら、30バイインですね。NLHの場合は1498 BBで、15バイインが必要だったので、約2倍の数字が必要ですね。

 

こちらのグラフは、実際にどんな感じでダウンスイングがやってくるか、というのを見る事ができます。
ぱっと見で、NLHよりもグラフの赤エリアがエグいことになっているのが分かります。

・青のグラフは累計の勝ち額ですね。右の目盛りを参照してください。
0.1ミリオンハンド、つまり10万ハンドで7,000 bbくらい勝っています。NLHの時は11,000 bbでしたね。

・赤のグラフがダウンスイングです。左の目盛りを参照してください。
時々1,000bb ~2,000bb(100bbで1バイインとしたら、10-20バイイン)くらいのダウンスイングが襲ってくる感じです。NLHの場合は時々400bb ~1,000bb(100bbで1バイインとしたら、4-10バイイン)くらいのダウンスイングでしたね。

もっと長いスパンのデータを見ると、5,500bb(1バイインが100bbとすると55バイイン!)のダウンスイングまであります。

 

以上の結果から考えると、
PLOで、10bb/100で標準偏差100くらいのゲームなら、30バイインくらいあればOK(安全を期すなら55バイインくらい)ということが分かりましたね。NLHでは、20-25バイインくらいあればOKでした。

 

PLOとNHLの結果をまとめてました。

Winrate in BB / 100が10で、10万ハンドをプレイした場合

NLH PLO
EV 10,000 bb 10,000 bb
70% 7,000 bb~ 12,500 bb 5,000 bb~ 14,500 bb
95% 3,700 bb~ 16,000 bb 1,000 bb~ 18,000 bb
最高 20,000 bb 22,500bb
最悪 -2,000 bb -2,500bb
Probability of loss after 100000 hands 0.0783% 1.1949%
Minimum bankroll for less than 5% risk of ruin 1498 bb 2936 bb
10万ハンドの累計の勝ち額 11,000 bb 7,000 bb
ダウンスイング 400bb ~1,000 bb(長いスパンで見ると、最大で5,500bbもありえます) 1,000bb ~2,000 bb

※こちらの数字は計算するたびに変わります。

PLOの方がNLHよりも分散が激しいのは理解しやすいと思います。
ご自身で色々な数字を入力して試してみてください。

特に、どれくらいのバンクロールが必要か、という問題は
バンクロールが少ない初期においては物凄く影響が強いので、十分に注意して下さい。

 

まとめると、

色々と計算結果を出してみましたが、

こんなに緻密にバンクロールを考えてポーカーしている人、

カジノにめっちゃ少ないです。

 

以上です。