【3,500ドル(約50万円)からスタートして、1年間でポーチの中身は増えていくのか?】(1/12)

 

輪ゴムでぎゅっと縛った3500ドル。

広げると仰々しいが、折りたたむとこれくらいです。

 

僕は、300ドルを持ってテーブルに座りました。

3500ドルなら、
一回500ドルでやるなら、7回
一回300ドルでやるなら、11~12回
勝負できる金額です。

3500ドルあるからといって、
一度に全部をテーブルに置いたりはしません。勝ったり負けたりが常なので。ポーカーに限らずだけど、大事なのは波のサイズや形を感じて、乗りこなすことだと思います。

 

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座ったテーブルは、アクション(ベットやレイズ)の少ないテーブルで、落ち着いた印象を受けました。

テーブルやメンツにはそれぞれ特徴(癖・執着)があるので、
場況に合わせて仮説を立てて、自分の行動を調整していきます。自分の方に自然とチップが流れてくるにはどうしたらいいか?配管工事みたいな感じです。ここが腕の見せ所だな、って思います。上手い人は、大きな流れが見えていて、きめ細やかな調整ができる人です。

しばらく打っていたら、

おっとりしたテーブルの中で、一人だけアクションが大きい人がいることが分かってきました。

アジア人顔をしている中年の男です。

彼は、黒メガネに短髪、浅黒い肌をしていて、グレーのハーフジップを着ていました。よく見ると、胸元にはDAIKINというロゴが描いてあります。

ちょっと話しかけてみました。

「さっきのハンド、あれ何だったの?」

猫背で座っていた彼は、下がった眼鏡の上から、舐め上げるようにこちらを見上げてきました。

「あーあれね、トップツーだよ」

トップツーとは、一番強い2ペア。982のボードだったので、98を持っていたということです。

「相手降りちゃったね」
「そうだね~。ちょっと大きく打ち過ぎたかな?笑」

話すと笑顔がはっきりとしていて、爽やかな奴なのが分かりましす。
ポーカーテーブルはディーラーを合わせて10人で座るのが一般的。10人全員でお喋りする、というよりは、各所で世間話が起こる、という感じです。

「その服さ、DAIKINって描いてあるけど、エアコンとかのダイキン?」
「あー、これね」彼は服のロゴを引っ張りながら「そうそう、ここに勤めててさ。いい会社だよ」と。スマホを取り出して、彼の会社の様子の写真を見せてくれました。

住宅設備、保守、こういうことは日本人の得意分野なので、強い業界はもっと伸びたらいいな、と思いました。ちなみに、先日家を買ったのですが、給湯器がリンナイでした。

「君日本人?ダイキンは日本のメーカーだよな」と言われたので、
「そうだよ。君は何人なの?」
「おれはベトナムだよ」
「ベトナムの人、アメリカに多いよね~」
「日本人も多いぜ。俺はヒューストンで育ったんだけどさ、そこは日本人が多くて、リッチな人もたくさんいたのを覚えてるわ」
「そうなの?」

確かに、彼の言うようにヒューストンには日本人コミュニティがあります。日本国領事館があるのもヒューストンで、パスポートの更新ついでにヒューストンへ旅行する話を聞きます(出張サービスもあるよ)
彼の話に興味を持ったので、ヒューストンと日本の歴史をちょっと調べてみたら、

〝テキサスでの日本人の足跡に簡単に触れておこう。19世紀末からのアメリカへの日本人移民は、出稼ぎ的な労働者が中心だったが、テキサスへの移民は、最初から資本を投下して、事業として農業経営をする例が目立つ。当時の国勢調査によれば、テキサス州での日本人の数は、1900年はわずか13人で、1910年には340人、1920年には449人となっている。入植者は、資産家や事業家、政治家、ジャーナリストなどで、個人の生計のためというより事業として農業の成功を夢見てやって来た。〟
というような記事が出てきました。

テキサスに夢をみた100年前の日本人: 米作ブームを機に野菜栽培、そして油田も

「へ~、こういう事情ならお金持ちもいそうだね」
アメリカに住んで7年くらいの俺からしたら、日本人の大先輩だなーと思って記事を読み進める。
その後しばらくして、

「呼ばれたから行って来るわ~。またね」と言って、彼は一個上のレートのテーブルに移っていきました。

ここはオクラホマのカジノで、レートは3種類。

彼は常連ぽいので、順当にいけば、また同卓しそうな気がします。

 

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【2022年10月】
勝ち負け $1,204
ポーチの中身 $4,704

 

ポーチがちょっと膨らんだよ。
打ち出のポーチに期待です。

 

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